【総合職副業・兼業】日本にイノベーションを生み出す仕組み #22

 


 本日は「総合職副業・兼業」のワードの生みの親であるウリケ・シェーデ氏にまつわる内容です。ウリケ・シェーデ氏はドイツ人の経営学者で、米カリフォルニア大学でグローバル政策・戦略大学院の教授を務められている女性の方です。今回はそのウリケ・シェーデ氏(以下「US氏」)が提唱されている考え方をご紹介したいと思います。


 AIBコンサルティングの副業支援サービスにも通じる話ですが、US氏は副業・兼業を行う人々を3つのカテゴリーに分類しています。

1つ目は、ギグワーカーと呼ばれる独立業務請負人やオンコール労働者のカテゴリーです。ギグワーカーをもっと簡単に言うと、スマートフォンのアプリなどを通じて、1日限りや数時間単位での仕事を引き受けて収入を得る人たちのことです。つまり副業・兼業にはうってつけの層です。2つ目は、セカンドオフィスを持っている専門職のカテゴリーです。イメージとしては、すでに第一線からは引退している方々が多く、副業として教授、研究者、コンサルタントなどをしているケースです。そして3つ目がUS氏の注目している総合職の副業・兼業というニュータイプのカテゴリーです。単一の仕事でも十分暮らしていける給与はもらっていて、仕事量もそれなりに多く終身雇用を約束された総合職や正社員が行う副業・兼業のカテゴリーです。

 この3つ目のカテゴリーのニュータイプにあたるのが私自身だなと思いながら、日本における終身雇用制度に関して少し思いを巡らせると、優良企業と呼ばれる会社の将来もどうなるか見通せない中においては、終身雇用は完全に骨抜きにされた制度になっていると言っても過言ではないと思います。そのため、優良企業で総合職と呼ばれる人たちもこのまま長く勤めていいのだろうか、上司のご機嫌を損ねないよう変化やイノベーションを避けたままでいいのだろうか、と職場に窮屈さを感じ、満足さと不満足さが入り交じった形で働くことで結果的に非効率さや生産性の低下を生じさせる原因になるのだと思います。US氏の提言は、このような終身雇用制度の負の部分を解決するための総合職副業・兼業の推奨でもあるわけです。

 US氏の提唱するカテゴリー分類も含めて持論を興味深く拝見していたのですが、特に共感したのが下記の部分です。US氏の言葉をそのままご紹介すると、「能力の高い正社員にとって、型にはまった昇進制度や、それによって形成される企業の階層は大いにやる気を失わせるものだ。だが会社を辞めて自分のベンチャー企業を立ち上げたり、スタートアップで働いて新しいイノベーションを探求したりするのは、あまりにも困難が多く、リスクが高過ぎる。ここで総合職副業・兼業を認めることは、能力の高い人を、様々な異なる企業につなげることに役立つ。スタートアップに参画したり、起業したりすれば、総合職副業・兼業は日本型のイノベーション・エコシステムの鍵となるに違いない。」これはまさに私が考えていた通りの内容であり、私の起業の原点でもあります。この総合職副業・兼業は、AIBコンサルティングがサービス対象とするプロ個人の考え方にもつながります。

  

 この新たなカテゴリーに含まれる人々をH28経済センサスベースでざっくり計算してみると約1,500万人~3,000万人(計算内訳:従業員1,000人以上4,400社(1,541万人)、従業員100-999人規模5.5万社(1,381万人))いるため、このうちの何割かが総合職副業・兼業やプロ個人として、色々な場面で活躍することは、日本社会の活性化に貢献すると考えています。大企業や高成長企業に採用された優秀な方々が単一の会社だけでなく、もっと幅広い分野・世界で活躍できる社会環境になっていくことは、終身雇用(骨抜きにはなっていますが)の一定の良さを生かしつつ、雇用が保証された形で日本にイノベーション・エコシステムが形成されることになると信じています。


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