【ワクチンパスポート】世界各国の動きと日本での導入是非について

 コロナ感染拡大から1年以上が経過する中で、他の国々に比べて日本のワクチン接種が遅々として進まない状況にあることを憂慮する人が増えています。また東京を始めとした主要都市では緊急事態宣言が5月31日まで延長され、生活全般にさらにストレスを加えることで経済的なダメージを負う生活困窮者はさらに増えそうな勢いです。様々な活動の自粛や在宅ワークという人々の行動変容に頼るだけの政策は限界を迎えており、ワクチン接種が今後の明るい未来にとっては重要な鍵になるのだと思います。


 そのような中、世界各国ではワクチン接種などを証明する「ワクチンパスポート」によって経済活動の再開を促進しようとする動きが見られます。

 ワクチン接種が最速レベルで進むイスラエルでは、5月7日現在で約1050万回の接種がなされ、人口100人当たりの接種回数は115.8回と世界トップを走っています。日本は同日現在で3.3回なのでいかに差があるかが分かります。イスラエルでは「グリーンパスポート」の名称で、ワクチン接種完了のデジタル証明としてスマホ画面などを提示することで、このコロナ禍でもプールや劇場などの施設を利用できるようになっています。スポーツジムやライブなどのイベントが復活しつつあり、生活の正常化がいち早く進んでいると言えます。

 中国では中国産ワクチン5種を接種したことを証明するQRコードを発行し、様々な施設利用で活用されるほか、従業員の8割以上がワクチン接種を完了したお店に対して政府がステッカーを配布し、こちらもワクチン接種を促進する動きが見られます。中国でのワクチン接種回数は5月7日現在で約2億9000万回と日本の70倍になっています。日本との人口比を加味したとしてもものすごい開きがあります。

 アメリカでは政府がワクチン接種完了証明書を連邦レベルでは導入しないことを早々に決定しました。市民のプライバシーや人権を守るためとしています。中央政府は関与しない姿勢を示す一方でアメリカの各州ではそれぞれ違った動きを見せています。NY州では「エクセルシオールパス」の名称でワクチン接種完了や陰性を証明するQRコード付のデジタル証明書が発行されています。これによって様々な施設で収容人数の制限を撤廃する動きが見られ、経済再開への明るい兆しが出てきています。逆にフロリダ州ではそういった証明書類の提示の義務付けを禁止しています。接種を受けられない人への差別につながり、個人の自由が制限されるという考えからです。テキサス州でも州の施設を中心に提示の義務付けは禁止になっています。つまりワクチン接種は任意であり、決して強制されるものではないという考えに基づいています。


 日本ではどのような動きになっているのでしょうか。経団連ではワクチンパスポートの制度導入を日本政府に要請しているようですが、政府は慎重な姿勢を崩していません。ビジネス界を中心に導入を望む声が高まっている中で、日本では世界経済フォーラムが推進する「コモンパス」でコロナの陰性をスマホで表示できるデジタル証明書の試験的な導入やIATA(国際航空運送協会)が開発するデジタル証明書の実験などが進められています。日本独自のものを導入しようというリスクテイクの姿勢はあまり見られず、導入においても他国に遅れをとっています。

 もちろん個人情報の漏洩などはあってはならないことですが、革新的な技術であるブロックチェーン技術を活用することで個人情報や医療情報を他人に共有させることなく、スマホ上の暗号化されたデジタルウォレットを通じて個人情報の漏洩なく自分の健康状態を共有することは可能なはずです。

 また陰性やワクチン接種完了の証明書をスマホなどで提示する動きが遅かれ早かれ日本でも出てくると予測される中で、証明書の提示特典として、飲食店での1品無料サービスや美術館や博物館などへの入場料半額なども出てくると思います。そのようなときに、ワクチン成分の中にアレルギー反応が出る方々がワクチン接種を受けられないことで差別されてはいけないと思いますが、そういった方々に配慮した証明書の発行も可能なはずです。


 新しい取組みを始める際に様々な慎重な意見があるのは理解しますが、ワクチン接種もワクチンパスポートも色々なアイデアをスピード感もって形にしていくことが今の環境下では必要です。トライ&エラーで継続的に改善していけば必ず明るい糸口が見えてくるはずです。

経済活動の再開には、人々の行動変容だけでなくワクチン接種が有効な方策になる中でワクチンパスポートなるものの存在や導入は必ずや日本でも議論になると思います。早急なワクチン接種とワクチンパスポートでコロナ禍の生活を一変させ、生活の正常化を早く進めていきたいところです。国際社会から取り残されることがないように、通常生活への通行手形となる日本独自のワクチンパスポートで経済活動を一日も早く再開させ、コロナ前の通常の生活に戻れることを願うばかりです。


#ワクチンパスポート #ワクチン接種 #緊急事態宣言 #生活困窮者 #イスラエル #経済活動の再開 #グリーンパスポート #生活の正常化 #エクセルシオールパス #QRコード付のデジタル証明書 #接種を受けられない人への差別 #個人の自由制限 #ワクチン接種は任意 #コモンパス #ブロックチェーン技術 #コロナ禍の生活を一変 #通常生活への通行手形 #日本独自のワクチンパスポート #経済活動を一日も早く再開 #コロナ前の通常の生活




326回の閲覧

最新記事

すべて表示